アゼルバイジャン共和国(バクー郊外)
ビビヘイバートモスク
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市街を離れ、少し南の郊外へ。
ここにはシルバン・シャー王朝の皇帝シルバン・シャー・ファルハザード2世が建てたビビヘイバートモスクがある。
ビビヘイバートモスク
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シルバン・シャー王朝のシルバンとはカスピ海西岸、現在のアゼルバイジャンの一部地域を指す地名の事。
ビビヘイバートモスクのビビヘイバートはこの辺りの地名。
ビビヘイバートモスク
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シルバンの地には紀元前から幾多の王国が建立され滅亡して行った。
7世紀アラブの一族によって占領され、後にヤジド朝を興す。
9世紀中頃、子孫に当たるハイサム・イブン・ハリドは自らをシルバン・シャーと名乗り、シルバン・シャー王朝を興す。
ビビヘイバートモスク
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ビビヘイバートモスクは過去に何度か破壊され、その度に再建されたが、第二次大戦前、旧ソ連の革命組織ボリシェヴィキによって徹底的に破壊された。
現在のモスクはヘイダル・アリエフ元大統領の命で再建されたもの。
ビビヘイバートモスク
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モスクの南側には礼拝堂がある。
メッカの方向を示すミフラーブに向かって祈っていた信者。
イスラムのモスクは原則的には男性のみ入れ、女性は入れない。
ビビヘイバートモスク
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ここは女性専用の礼拝堂。
モスクの北側にある。
男性用と違って、なんとなく明るい色調の部屋だ。
ビビヘイバートモスク
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ウケイマの霊廟。
預言者ムハンマドの子孫と言われる聖人ウケイマ・ハヌムが眠る。
ビビヘイバートモスク
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ウケイマの霊廟。
ウケイマは治癒能力を持ったヒーラーだったと伝わっていて、奇跡が起きたポルトガルのファティマにあやかり、ここをファティマのモスクとも呼ぶ。
ビビヘイバートモスク
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ウケイマの霊廟の格子のすき間から中を覗き込む。
緑色の布で覆われたウケイマの棺。
イスラム教では緑色は神聖な色とされている。
ビビヘイバートモスク
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ウケイマの霊廟の上部のドーム。
緑色の地と金色での幾何学模様が美しい。
緑色を神聖とするのは、マホメットがかぶっていたターバンの色が緑色だった事から。
ビビヘイバートモスク
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信仰心の厚いお年寄り達が、少しでもウケイマの治癒能力の恩恵に与ろうとお詣りに来ていた。
ビビヘイバートモスク
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モスクの外へ出ました。
直ぐ近くは港湾だった。
積出港の南港の風景。
ビビヘイバートモスク
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こうして見ると、モスクは海沿いの高台に建っている事が判る。
ここから港湾の風景を望む事ができる。
ビビヘイバートモスク
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モスクと道を挟んで反対側の山の斜面にはイスラムのお墓があった。
とても急峻な山肌に階段状にお墓はあった。
ビビヘイバートモスク
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イスラムの墓地に建つ墓標の数々。
墓標には生前の遺影が建てられている。
日本では葬式くらいで、墓には置かないものだが。
拝火神殿アテシュガー
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ここはバクーの郊外、東へ30K程の所にある拝火神殿アテシュガー、拝火教の寺院。
拝火神殿アテシュガー
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入り口にあった説明盤。
拝火教はゾロアスター教とも言い、信仰の対象を火・炎とする火炎崇拝の宗教。
拝火神殿アテシュガー
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寺院を取り囲む、要塞の様な石壁。
アテシュガーとは拝火教:ゾロアスター教の火炎崇拝を行う神殿の事。
拝火神殿アテシュガー
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神殿の入り口の門。
そもそものアゼルバイジャンの名の由来はペルシャ語の火を意味するAzarの土地を言う意味とする説がある。
アゼルバイジャンではイスラム化が進みゾロアスター教は衰退して行った。
拝火神殿アテシュガー
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入り口にあった案内図。
寺院の外壁は上から見るといびつな六角形をしており、寺院中央には祭壇が建つ。
拝火神殿アテシュガー
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寺院の中へ入りました。
中央に祭壇が建ち、その前には永遠の炎と呼ばれる神聖な炎が灯されている。
拝火神殿アテシュガー
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永遠の炎。
無限にある天然ガスを燃やしている。
この辺りでは古来より地下から上がって来る天然ガスが自然発火し、燃えていた。
そのため火を崇める信者たちにとって聖地となっていた。
拝火神殿アテシュガー
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ゾロアスター教は教祖ゾロアスターが紀元前16世紀頃に現在のアフガニスタン北部で開いたとされるが、不明で良く判っていない。
この地へは古代ペルシャからもたらされた。
拝火神殿アテシュガー
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寺院内にはいくつかの僧侶が居住していた僧房が残る。
現在は、その当時を再現して生活用具や道具を陳列している展示室となっている。
拝火神殿アテシュガー
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一つの展示室では像の影絵を映し出していた。
これは踊りの神、ナタラージャ。
ヒンズー教の神、シバ神の別名。
拝火神殿アテシュガー
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神殿の城壁の様な石壁。
この寺院はインドに住むゾロアスター教信者、パールシーによって建てられた。
そのため、ヒンズー教の影響も受けた。
拝火神殿アテシュガー
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シルクロードに時代にはラクダの隊商が泊まるキャラバン・サライとしても使われた。
現在は寺院としての機能は無く、博物館として公開している。
お土産屋
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寺院の敷地内に、小さいながらもお土産屋があり、小物類を置いていた。
鉄道駅
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寺院のすぐ横を鉄道が通っていた。
道路から見た鉄道駅のプラットホームの風景。
拝火神殿アテシュガー