バングラデシュ人民共和国(シュンドルボン)
モングラ港
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これから大湿原シュンドルボンの観光へ。
ここはその観光拠点、モングラ港。
モングラ港
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港と言っても川岸に桟橋があるだけの、とてもシンプルな港。
モングラ港はルプシャ川に面しており、バングラデシュ第三の都市クルナから40kほど下流にある。
モングラ港
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乗船桟橋までは泥の様な川岸を歩かなければならない。
岸からは木の橋が長く続いている。
モングラ港
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干潮時には川面も低くなり、川底の泥が顔を出す。
モングラ港
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桟橋近くのルプシャ川の川底。
トビハゼだろうか、泥の上を這っていた。
モングラ港
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桟橋にはこの辺りを遊覧する観光船も多く停泊していた。
モングラ港
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シュンドルボン観光は宿泊もできるクルーズ船で巡る。
クルーズ船は大きく、川岸に着岸できないので、はしけでクルーズ船まで移動する。
モングラ港
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クルーズ船へのはしけからの風景。
桟橋には向こう岸への渡し舟への乗船を待つ人たちが並んでいた。
モングラ港
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観光用だけではなく地元の人々の交通にも重要な船。
様々な船が停泊する川岸風景。
モングラ港
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ルプシャ川の中程にイカリを下ろす、シュンドルボン観光でのクルーズ船。
これからはしけを下りて乗船します。
シュンドルボン・クルーズ
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クルーズ船からの風景。
ホテルでもあり、レストランでもあるクルーズ船。
これから一泊二日のクルーズの旅に出ます。
シュンドルボン・クルーズ
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観光船乗り場の港は小さいが、モングラ港自体は大きな貿易港で、各国から大きな船が入港する。
シュンドルボン・クルーズ
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クルーズ船で3時間近く南へ移動。
細い川には入っていけないので、はしけへ乗り換えての観光。
シュンドルボン・クルーズ
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熱帯雨林の真っただ中、桟橋が見えた。
こんな所に何があるのかと思っていると、ここは森林事務所の入り口との事。
シュンドルボン
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クルーズ船は沖合に停泊し、再びはしけへ乗り換えての上陸。
下船準備をする旅の仲間たち。
シュンドルボン
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森林事務所への桟橋の風景。
乾季で引き潮の時だけこの密林に上陸できる。
ハルバリア森林事務所
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大湿原の一角にいくつかの建造物があった。
ハンバリア森林事務所だ。
ハルバリア森林事務所
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ここで密林散策の間、銃を携えた森林警備隊に同行、護衛をお願いする。
なぜかって?
それはベンガルトラにいつ出くわすかもしれないから。
シュンドルボン
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そう、ここシュンドルボンでの最大の目的は、絶滅危惧種ベンガルトラを見る事。
しかし近年、極めて個体数が減少し、ガイドさんでも滅多に目にする事が無いと言う。
果たして筆者の前に姿を現してくれるでしょうか。
シュンドルボン
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こんな密林の中、人が住んでいた。
電気も水道も無いこんな密林の中、とても人が暮らせそうにない様に思えるのだが。
シュンドルボン
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シュンドルボンで暮らす人。
家の床も丸太を敷き詰めた、手作りの家だ。
自給自足をしているのかな。
マングローブ林
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世界最大のマングローブの大森林、シュンドルボン。
泥の地面から出ているのは気根。
マングローブ林
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マングローブ林を奥へと分け入って行く。
特に道があるわけでなく、ぬかるんだ泥だらけの地面に足を取られない様に気を付けて進む。
周りにはマングローブの気根がびっしり。
マングローブ林
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木の根元が縦に板状になっている。
板根と呼ばれる、熱帯雨林のジャングルでよく見る事ができる根だ。
湿原の土壌は泥などでぬかるんでおり、支えが弱い。
その様な場所では深く根を張って幹を支える事ができない。
そのため、根を板状に張り出し、倒れない様にするため進化した。
マングローブ林
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散策中、突然鹿が現れた。
これはマングローブの林に住むアクシスジカだそうだ。
筆者は奈良公園のほど近くに住んでいるので鹿は特に珍しくはないが、マングローブの密林で見かけた鹿には特別な思いがする。
マングローブ林
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足元には大きなアリが。
種類は判らないが、頭は大きく、見るからに頑丈そうな太い牙を持つアリだ。
噛まれると、とても痛そうなので、直ぐに退散しました。
マングローブ林
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ジャングルの木の上に根がいっぱい垂れ下がっていた。
木々にくっついて育つ着生植物だ。
これは着生シダの仲間かな。
熱帯雨林によく見られる風景だ。
足跡
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ベンガルトラの足跡を発見。
ベンガルトラはインドを中心にバングラデシュやネパールなどにも生息する。
しかし近年、極めて数が減少し、絶滅の危機にある。
ここシュンドルボンでも滅多に目にする事ができなくなっている。
幸い、つい最近この辺りを歩いたと思われる足跡を見つけた。
シュンドルボン
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再びクルーズ開始。
ショドルボンの密林風景を楽しみます。
シュンドルボン
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シュンドルボン観光は船で行うが、多くの観光は船中3泊程度の日程で行う。
最低でも1泊は必要で、筆者も日程の関係で1泊の観光でした。
サギ
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クルーズ中に見つけたサギの仲間。
サギの内、白色のサギを総称してシロサギと呼ばれている。
サギ
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飛翔するシロサギ。
そこそこ大きなサギだったので、これはダイサギかな。
シュンドルボン
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シュンドルボンの大森林に沈み行く夕日。
夕焼けは太陽光の赤以外の色が、空気中の水蒸気や塵にぶつかり散乱してしまう事で起こる。
熱帯雨林では空気中の水蒸気の量が多いので、より鮮やかな夕焼けを見る事ができる。
夕食
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船での夕食は炭火焼きの肉料理。
大変美味しかった。
夕食
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炭火焼きを作ってくれたクルーズ船のクルー。
食事も宿泊も全てこのクルーズ船で。
早朝
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シュンドルボンの早朝は深い朝もやに包まれていた。
視界がほとんど無いなか、何か近づいて来る。
手漕ぎの小さな木造船だ。
漁でも始めるのだろうか。
早朝
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朝から小さな舟が来ていた。
この辺りの川に流れはほとんど無く、とても静か。
これまでダッカやボグラなどの都会を巡って来たが、都会の喧噪を離れた、この大自然の静けさはとても心地よい。
朝日
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シュンドルボンの日の出。
川霧の立ち上るなか、朝日が昇る。
監視事務所
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シュンドルボン一帯は国立公園で、密猟者から守るため、監視事務所がいくつか置かれている。
ここはその一つ。
我々はここにクルーズ船を停泊して一泊した。
シュンドルボン
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枝分かれした川が迷路の様に入り組んでいる。
干潮時を見計らって小舟に乗り換え、干潟に上陸し観光する。
カワセミ
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シュンドルボンは多種多様の動植物の宝庫となっている。
カワセミの仲間、チャバネコウハシショウビン。
カワセミ
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羽の色が異なる別のカワセミ。
日本でも見れるのはこちらの方かな。
鳥はたくさんの種類を見る事ができた。
カニ漁
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朝から何か漁をしている船がいた。
この泥水の川で何が獲れるのかと思えば、カニだった。
カニ漁
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獲れたカニを見せるカニ漁の漁師。
一見、怪しげな密猟者にも見えてしまう。
カニ漁
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カニ漁をする漁師。
大漁のカニを手に、にこやか。
この後、我々に船の上で即売してもらった。
カニ漁
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カニ漁の漁師さんから買った、新鮮なカニを早速ボイル。
真っ赤にゆだったカニの身はほくほく。
カニみそも豊富で大満足。
ワニ
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ワニがいた。
土色で、動かないためなかなか見つけにくい。
これはイリエワニと言うワニの中でも最も大きくなる種類との事。
ワニ
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イリエワニ。
アジアではインド南部からベトナムにかけて、マングローブ林などの汽水域に生息する。
海を泳ぐのも得意で、海を渡ってオーストラリア北部にも生息する。
カワウソ漁
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これはカワウソ漁。
シュンドルボン観光の目玉の一つ。
漁師達によるカワウソを使っての追い立て漁。
船に張った網にカワウソが魚を追い込んで行う。
カワウソ漁
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長良川の鵜飼いの様に飼い慣らしたカワウソにひもを付けて漁師がコントロールします。
鵜飼いと違って、飲み込んだ魚を吐き出させて捕るのではありません。
カワウソ漁
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網に掛かった魚を物欲しげに眺めるカワウソくん。
魚はナマズの仲間が多い様。
この漁は水量の少ない引き潮の時のみ可能な漁で、バングラデシュ独特の漁だとの事。
カワウソ漁
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けっこうカワイイ顔のカワウソくん。
この辺りは汽水域で魚介類も豊富だった。
カワウソ漁
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漁の報酬にと、獲れた魚を頂くカワウソくん。
カワウソもタダ働きはしないでしょう。
カワウソ漁
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伝統的な漁法のカワウソ漁だが、近年は生業としての漁業と言う意味では一般的では無くなって来ている。
今は鵜飼いの様に、観光客への見世物としての性格が強くなっている
シュンドルボン
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クルーズも終わり、モングラ港へ帰港。
途中の小舟や沿岸の集落の風景。
シュンドルボン
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バングラデシュでの観光の楽しみの一つなのが大湿原シュンドルボンの観光。
仏教遺跡やヒンドゥー寺院巡りとは異なった、大自然を満喫する事ができる。
シュンドルボン
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大自然の観光地シュンドルボンだが、ただ観光するとなると、とても不便な所だ。
大森林であると共に大湿原であり、道路は無く、専ら船による交通手段しかない。
シュンドルボン
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上陸しようとしても、雨季やサイクロンの季節は近づく事もできない。
晴天が続き、日中の気温が比較的に低めの冬が観光の季節となる。
シュンドルボン
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シュンドルボンとはベンガル語で美しい森の意味。
インドとバングラデシュにまたがる大森林地帯でマングローブの群生地帯。
シュンドルボン
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ガンジス河口、ベンガル湾のデルタ地帯に広がる世界最大のマングローブ森林。
インド領域と併せ青森県の面積とほぼ同じ100万ヘクタールもある。
その6割をバングラデシュ側が占める。
シュンドルボン
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世界の屋根ヒマラヤから流れ出し、ガンジス川が運んできた大量の泥。
そして何度も起きる洪水によって氾濫し泥はベンガル湾に堆積し、広大なデルタ地帯を生み出した。
シュンドルボン
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多くの陸地はガンジス氾濫原となり、河口一帯は泥が被った湿原となる。
ガンジス川から枝分かれした無数の川や入り江が複雑な地形を作った。
シュンドルボン
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シュンドルボンは海抜1-2mほどの低湿地帯のため、潮の満潮時はかなり内部まで海となる。
そのため、大部分が海水と混ざった汽水域になり、塩分に弱い樹木は育たず、マングローブの楽園となった。
シュンドルボン
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シュンドルボンの地図は海岸線が確定していない。
サイクロンや大雨による洪水の度に地形が変わるからだ。
シュンドルボン
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かつてベンガル湾の東側にも、シュンドルボンの一つチャカリア・シュンドルボンのマングローブ林があった。
しかし、バングラデシュ政府は森林伐採し、開拓を進めエビの養殖池などを作り、マングローブ林は消えてしまった。
シュンドルボン
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筆者が訪れたクルナ・シュンドルボンはユネスコ世界自然遺産に登録されている。
しかし、バングラデシュ政府はここに石炭火力発電所建設を始めた。
ユネスコは自然破壊として世界遺産抹消を通告しているが、政府は一切応じていない。