中華人民共和国(黒竜江省)
ハルビン西駅到着
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長春西駅から高速鉄道でやって来ました。
約1時間の列車の旅。
ハルビン西駅
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ハルビン西駅は哈大旅客専用線の駅で、哈大旅客専用線は高速鉄道の専用路線となっている。
また、ハルビン西駅は北京と結ぶ在来線の京哈線の駅でもある。
ハルビン西駅
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駅舎内コンコースにあった列車の発車標、電光掲示板。
ハルビン西駅を通る哈大旅客専用線はハルビン西駅が終着駅ではなく、北東へ7.5kほど離れているハルビン駅が終着駅。
ハルビン西駅
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ハルビン西駅の駅舎風景。
ハルビン市の高速鉄道の駅はハルビン駅、ハルビン西駅以外にチチハル方面行の路線でハルビン北駅がある。
ハルビン西駅
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駅舎の駅名看板。
ちなみに、隣の終着駅、ハルビン駅は明治時代、伊藤博文が韓国人テロリスト安重根に暗殺された地でも知られる。
聖ソフィア大聖堂
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ハルビン市内の観光です。
まずは聖ソフィア大聖堂。
ハルビン駅の北西1kにある。
聖ソフィア大聖堂
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ロシア建築が多く残るハルビンの中でも代表的なロシア建築の聖ソフィア大聖堂。
玉ねぎの様な屋根が特徴的なロシア正教会の教会。
聖ソフィア大聖堂
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ただこの日は教会の改修工事が行われていて、中に入る事はできませんでした。
とても残念。
地元ではソフィスカヤ寺院とも呼ばれている。
聖ソフィア大聖堂
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創建は1907年と言うから100年以上も経つ古い教会だが、現在は教会としては使われていない。
毛沢東の文化大革命の破壊を免れた貴重な建造物。
聖ソフィア大聖堂
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教会前の風景。
教会前は広場になっており、周囲は繁華街で近代的な高層ビルも建つ。
聖ソフィア大聖堂
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教会周囲の風景。
教会は街の真ん中にあり、辺りにはオフィスビルやデパートが建つ。
ユダヤ教会シナゴーグ
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次の訪問先はシナゴーグ。
シナゴーグとはユダヤ教の教会の事。
ユダヤ教会シナゴーグ
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今日は閉まっていた。
ハルビンには戦前から多くのユダヤの人々が暮らしていた。
彼らのために教会、シナゴーグが建てられた。
ユダヤ教会シナゴーグ
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ハルビンには現在2つのシナゴーグが残る。
こちらは現在、ハルビン市建築芸術館として一般公開している。
極楽寺
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ここは極楽寺。
その山門の風景。
ハルビン駅から北東へ3.5kほどにある。
極楽寺
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極楽寺前は門前町になっていて、お寺、仏教関連のお店が並ぶ。
極楽寺はたくさんの人が詣でる、ハルピンで最も大きい仏教寺院。
極楽寺
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極楽寺山門に続く寺の塀と露店の花屋。
極楽寺は1921年から3年掛けて建立された。
極楽寺
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山門をくぐり境内へ。
正面にあるのが天王殿。
天王殿は仏教を守護する四天王を祀る。
極楽寺
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天王殿の東側に建つ鐘楼。
梵鐘を吊るし鐘を撞く。
極楽寺
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こちらは天王殿の西側に建つ鼓楼。
釣り鐘ではなく太鼓を吊るし、打ち鳴らした。
極楽寺
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天王殿の中へ入ると四天王像が置かれている。
左は東方持国天で琵琶を奏でる。
右は南方増長天で宝剣を持つ。
極楽寺
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四天王像。
左は西方広目天で、右手に竜、左手に玉を持つ。
右は北方多聞天で右手には傘を、左手にはネズミを握りしめている。
極楽寺
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天王殿を抜けてさらに奥へ。
広々とした境内に出る。
奥は大雄寶殿。
極楽寺
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天王殿を背に左手にあるのが司房と方丈。
司房とは公文書を管理、保管する場所。
方丈は住職の住まい。
極楽寺
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天王殿を背に右手にあるのが祖師殿。
祖師とは禅宗の達磨の事。
極楽寺
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天王殿から奥へ行くと大雄寶殿がある。
大雄寶殿はお釈迦様、釈迦牟尼像を祀る仏殿。
極楽寺
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大雄寶殿に安置されている釈迦牟尼像。
大雄寶殿は極楽寺における本殿。
春にはお釈迦さまの誕生を祝う祭りが盛大に催される。
極楽寺
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大雄寶殿の向かって右に建つ客堂。
かどうと読み、寺院の日常作業の管理を行う多目的な諸事務所。
極楽寺
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大雄寶殿の向かって左に建つ大千護法殿。
護法とは仏の教えに従い、仏法を守る事で、魑魅魍魎を追い払う法力。
極楽寺
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大雄寶殿からさらに奥へと進むと西方三聖殿がある。
中央に阿弥陀像、その左右に観音菩薩像を安置する事から三聖殿と呼ばれ、他にも多くの菩薩像が置かれる。
極楽寺
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西方三聖殿の向かって左に建つ大慈大悲殿。
観世音菩薩像を祀る仏殿。
大慈大悲とは観世音菩薩の全ての生き物の苦を無くし、楽を与える広大無辺な慈悲の事。
極楽寺
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西方三聖殿からさらに奥へ行く。
仏教のあらゆる経典、仏教聖典を収める蔵経楼が建つ。
極楽寺
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西方三聖殿の先、智慧門の門をくぐると極楽寺の最も奥まった所にある三十二應長廊と言う回廊がある。
回廊の壁には銅板を打ち出した仏画がずらりと飾られている。
極楽寺
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ここまでは極楽寺の主院、西院を見てきました。
ここから東に広がる東院を見ていきます。
ここは卧佛殿。
卧佛とは横になった仏様、涅槃佛の事。
極楽寺
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字体が変わり過ぎていて良く読めないが延嘉功徳堂との事。
功徳(くどく)は善い事を行えば御利益を得られる事で、現世で徳を積めば来世では幸福になれる事。
極楽寺
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千手千眼観音殿。
千手千眼観音とは観世音菩薩が苦しむ人々のそれぞれの願いに応じて姿を変えた変化身の事。
極楽寺
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阿弥陀仏殿。
中央に阿弥陀如来をその左右に菩薩様を配置した阿弥陀三尊で仏像を安置している。
極楽寺
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東院の中央には広い境内があり、大きな黄金の大仏が立つ。
極楽寺
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極楽寺のシンボルとなっている建造物、佛寶塔。
手前の仏殿と一体になっている。
37mの八角七重の塔。
極楽寺
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佛寶塔の前に左右対称に二棟建つ八角堂。
佛寶塔に向かって右が鐘楼、左が鼓楼になっている。
極楽寺
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奥の門は東院の山門。
手前の塔の様な物は寶鼎。
寶は宝、鼎は調理用の器具の事で儀礼、祭祀に使われた。
古代中国では権力の象徴とされた。
極楽寺
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この細長い塔は比丘塔。
比丘とは出家し、仏教の戒律を守り、托鉢しながら連行や辻立ちを行とする修行者、僧侶の事。
極楽寺
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東院の四方に建つ功徳碑。
石碑の台になっている生き物は贔屓(ひき)と言う伝説上の生き物でカメに似ている。
気に入った人を優遇する事を贔屓(ひいき)にすると言うが、この贔屓の語源。
特に石碑を背負うのを亀趺(きふ)と言う。
極楽寺
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前述の比丘塔の一つ、圓寂比丘普同塔。
台が球になっている珍しい形。
圓寂とは修行を積んだ先に訪れる理想の境地の事。
普同とは仏も民衆も一体となる普遍的な様。
極楽寺
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五百羅漢堂。
羅漢とは修行の果てに悟りをひらいた高僧の事で、五百羅漢とは釈迦の没後に集まった500人の羅漢達の事。
極楽寺
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東院の最も奥に建つ薬師殿。
薬師如来を祀る。
薬師仏は民衆の病を治す治癒力を持つ。
斯大林公園
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極楽寺から西へ3.5kの所にある斯大林公園。
斯大林はソビエト連邦第2代最高指導者のスターリンの事。
斯大林公園
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斯大林公園はハルビンを流れる松花江の南岸にあり、土手沿いに2kほどの並木道が続く。
以前の名は江畔公園だった。
斯大林公園
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斯大林公園の中心。
半円形のモニュメントが建つ開放的な公園。
斯大林公園
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斯大林公園の中心に建つこの塔はハルビン防洪記念塔。
1957年に松花江が氾濫し、大洪水が発生した。
この塔は市民が協力して水害を克服した記念に建てた。
松花江
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松花江に出ました。
川面は一面凍結している。
川に架かる鉄橋は松花江鉄橋。
チチハル方面への高速鉄道の路線とモスクワまで行く中露国際列車が走る路線がある。
松花江
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凍った川面を氷上ブロックタイヤを履いた四輪バギー車が走る。
松花江はユーラシア有数の大河、中露国境を流れるアムール川に注ぐ支流の一つで、支流の中では最大の河川。
松花江
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たくさんの人が集まっている。
ここでは松花江の氷上アトラクションが楽しめる。
松花江は中朝国境にある白頭山を水源としている。
松花江
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筆者も恐る恐る氷上へ出て行った。
スパイクシューズなど持っていなかったので、滑って転ばない様に慎重に歩きました。
松花江
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足元です。
そこそこ透明な氷で、下まで透き通って見える。
これは比較的ゆっくりと凍るため。
氷の厚さは数十センチにもなる。
松花江
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氷上での犬ぞり。
松花江は川幅も水位もたっぷりあり、大型船舶の航行が可能なため、河川水運が盛んで、アムール川を通り外洋まで運航できる。
松花江
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氷上での犬ぞり。
この犬たち、雪上では強いのだろうが、氷の上では勝手が違う様で、ツルツル滑っていて、とても可哀そうだった。
松花江
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氷上ではスケートや、バギーに引かれてのゴムボートなど、色々な遊びがある。
通年、11月中頃から凍り始め、翌年4月上旬ごろ解け始める。
松花江
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松花江岸辺から対岸の風景。
戦時中まで日本ではスンガリ川の名称で呼ばれていた。
この氷が解ける春には松花江の水位はとても上がる。
中央大街
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これからハルビン一の繁華街、中央大街を観光します。
ここは斯大林公園から南へ、中央大街への地下道。
中央大街
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夕刻になりました。
美しい石畳の大通りに街路樹が続く。
中央大街
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日が落ちると通りの建物にはライトアップの灯が入り、幻想的な夜景が楽しめる。
中央大街
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それにしても、恐ろしいほど冷える。
筆者は12月中旬に訪れたのだが、日中で氷点下12度、夜は氷点下20度にもなった。
中央大街
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通りには、中国には似つかわしくないクラシックな洋風建物が数多く建つ。
これはロシア革命前のロシア帝国時代の古い建物が残されているため。
中央大街
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道行く人達は厚手のダウンコートを着込み、フードを被る。
筆者もそれなりの防寒をしていたのだが、辛かったのが、厚手の靴下を重ね履きしても、凍みて来る足指先の痛さだった。
中央大街
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ハルビンは漢字では哈爾浜と書き、中国黒竜江省の省都。
黒竜江省は吉林省の北、内モンゴル自治区の東。
中央大街
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ハルビンは寒いが、冬は乾燥しているので雪はそれほど降らない。
筆者訪問時も快晴続きだった。
その代わり、夏は暑く、雨が多い。
夏と冬での寒暖差がとても大きい所だ。
中央大街
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通りで出会った若者たち。
コスプレなのか、独特の衣装で歩いていた。
中央大街は歩行街、つまり歩行者天国になっていて、車は一部の業務用車両しか入れない。
中央大街
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黒竜江省は中国で最も北にあり、ロシアと国境を接する。
人々もロシヤ系の人々も良く目にした。
中央大街
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通りにはたくさんのレストランやショップ、デパートなどが並ぶ。
筆者も地元の人達が買い物をするデパートで、有名なハルビンビールを買った。
中央大街
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ハルビンビールの会社は1900年にロシヤ人によって造られた中国で最も古いビール会社。
筆者は土産にもなるので缶ビールを買ったのだが、1缶30円ほどと、とっても安かった。
中央大街
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全長1.5kほどの中央大街、昔は中国大街と呼ばれたと言う。
これはロシア帝国時代、街づくりを行うのに中国人労働者が駆り出され、多くの人達が通り一帯に暮らしていたため。
中央大街
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元の斯大林公園に戻ってきました。
ハルビン防洪記念塔もライトアップされ、漆黒の夜空に浮かび出る様に建っている。
氷の館
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ここは氷の彫刻に光を当てて演出している氷の館。
中央大街の中ほどにありました。
氷の館
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巨大冷凍庫の様な扉を開けて入ると、一面に氷の彫刻がある。
中は快適、外より暖かい。
氷が解けなければ良いので、室温は氷点下数度。
氷の館
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ハルビンの冬はハルビン氷祭りが開催される事で知られる。
残念ながら訪問時は開催の時期ではなかったので、小規模ながら雰囲気を楽しめる室内の館に行きました。
氷の館
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ハルビン氷祭りは例年、1月から2月末まで開催される、とても規模の大きいイベント。
冬に凍結する松花河から氷を切り出したてオブジェを造る。
この氷の館の彫刻も松花河の氷。
氷の館
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館内には氷の滑り台も造られていた。
筆者はウエイトがあり、スピードが出過ぎコースアウトしたら大変なので遠慮しておきました。
氷の館
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彫刻のモチーフは様々。
中にはどう見てもパクッているだろう、某テーマパークのお城やネズミのキャラクターが鎮座しておりました。
ハルビン空港
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ハルビン観光はこれでおしまい。
帰りは飛行機で。
早朝のハルビン空港ターミナルビル。
ハルビン空港
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正式名称はハルビン太平国際空港。
中国国内主要都市はもちろん、国際線では日本をはじめ、ロシア、韓国、香港、台湾と結んでいる。
ハルビン空港
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空港はハルビン中心より南西へ35kほどにある。
将来、ハルビン西駅まで地下鉄が通るらしいので、とても行きやすくなる。
ハルビン空港