パキスタン・イスラム共和国(ラホール)
ラホール
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ここはラホールの街。
パキスタンの北東に位置し、カラチからは北東へ1,000k、首都イスラマバードから南東へ270kほどに位置する。
筆者はカラチから飛行機で2時間ほどで到着しました。
ラホール博物館
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ラホールにある博物館。
開館してから160年近くになるパキスタンの博物館では最古にして最大の博物館。
ラホール博物館
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館内の展示物。
ガンダーラ仏の立像、ガンダーラ地方にて発掘された2世紀ごろの仏像。
ラホール博物館は特にガンダーラ美術の展示品が多い。
ラホール博物館
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ラホール博物館ではガンダーラ仏教美術の他にもインダス文明の遺物やイスラム教、ヒンドゥー教の遺物など数々の美術工芸品を展示している。
ここの博物館を有名にしているのがガンダーラ仏の断食する仏陀像、釈迦苦行像が知られる。
バードシャーヒー・モスク
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次に訪れた所はバードシャーヒー・モスク。
写真は入口ゲート、城門の楼閣風景。
バードシャーヒー・モスク
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ゲートをくぐりモスクの中庭へ。
振り返って、通って来た城門の楼閣、門楼の風景。
深みのある赤茶色は赤砂岩の石でできている。
バードシャーヒー・モスク
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赤砂岩のモスクと大理石のドームのコントラストが美しいバードシャーヒー・モスク。
城門とモスクの間に広がる中庭がとても広い。
広場は一辺が160mもあり、10万ものイスラム教徒が礼拝できる。
バードシャーヒー・モスク
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バードシャーヒー・モスクのミナレットと中庭中央にある噴水池。
皇帝のモスクの意味を持つバードシャーヒー・モスクは17世紀ムガール帝国のアウラングゼーブ帝によって建てられた、建設当時世界最大だったモスク。
現在でも世界で5番目に大きいモスク。
バードシャーヒー・モスク
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モスクの中、礼拝堂への通路。
天井から壁一面に描かれた幾何学模様の装飾が美しい。
アウラングゼーブ帝の父は、有名なインド、アグラに建つ世界遺産タージ・マハルを建てた皇帝シャー・ジャハーン。
ハズーリ・バーグ庭園
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モスク観光を終わって、再びバードシャーヒー・モスク門楼へ。
そこからの東側の風景。
写真中央の広場はハズーリ・バーグ庭園、正面奥の大きな門はラホール城のアラームギリー門。
間にある小さな建物はハズーリ・バーグ・バラダリ。
ハズーリ・バーグ庭園
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バードシャーヒー・モスクからハズーリ・バーグ庭園を通ってラホール城へ向かいます。
ここはハズーリ・バーグ庭園の中央に建つハズーリ・バーグ・バラダリ。
ムガール帝国の後のシーク王国のマハラジャ、ランジット・シンが白い大理石で建てた。
ハズーリ・バーグ庭園
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ムガール帝国と敵対していたランジット・シンは、18世紀末、ラホールを支配下に置きシーク王国を建国した。
その際にバードシャーヒー・モスクを軍事基地とし、後述するラホール城を居城とし、その間にハズーリ・バーグ庭園を整備した。
ハズーリ・バーグ・バラダリは、離れ的な建物として建てられた。
バラダリはパビリオンと訳される。
ハズーリ・バーグ庭園
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ハズーリ・バーグ・バラダリの東側辺りから北側方向の風景。
ハズーリ・バーグ庭園の北にはロシュナイ門があり、その先に前述したシーク王国のマハラジャ、ランジット・シンの霊廟がある。
ハズーリ・バーグ庭園
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ハズーリ・バーグ庭園から望むランジット・シンの霊廟。
ランジット・シンはシーク王国の領土拡大を続け、インドの北や西にもまたがる大帝国を築いた。
ラホール城にて亡くなったランジット・シンはこの霊廟に眠る。
ハズーリ・バーグ庭園
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ラホール城のアーラムギリー門の前から振り返って西側の風景。
ハズーリ・バーグ庭園、ハズーリ・バーグ・バラダリ、バードシャーヒー・モスクの門が見える。
ハズーリ・バーグ・バラダリには元々2階にペントハウスが建っていたが壊れ、そのままになっている。
ラホール城
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ラホール城のアーラムギリー門の風景。
とても巨大で威厳のある門構え。
これから中に入ります。
ラホール城
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アーラムギリー門をくぐり城内へ。
ここはジャハーンギール庭園。
中央の建物はジャハーンギールの謁見所。
ラホール城
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謁見所の内部。
右の少し出っ張りのあるテラスは謁見台。
ラホール城はムガール帝国の第3代目の皇帝、アクバル一世がラホールの町を都と定めた後、古い城跡を王宮として再建を始めた。
ラホール城
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謁見所の東並びに建つのはセダリ・パビリオン。
ランジット・シン時代、官庁の執務室として使われた。
三つのドアのパビリオンとも呼ばれる。
ラホール城
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城壁の上に登りました。
バルコニーからのラホール城壁の風景。
城壁の外には芝生の広場が続いている。
ラホール城
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城壁の上からの風景。
ラホール城はアクバル一世の代だけでは完成せず、4代皇帝ジャハーンギール、5代皇帝シャー・ジャハーン、6代皇帝アウラングゼーブと建築が続けられた。
ラホール城
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城壁の上からの風景。
左はバードシャーヒー・モスク、右はマハラジャ・ランジットシンの霊廟。
ラホール城
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城壁の上からの風景。
右のマハラジャ・ランジットシンの霊廟と左のバードシャーヒー・モスクのミナレット。
ラホール城
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城壁の上からの風景。
ラホール城は増築を繰り返した結果、単なる城では無く城塞の様になり、ラホール・フォートと呼ばれる。
ラホール城
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城内に残る皇帝アクバル一世の宮殿。
ラホール城は後述するシャーリマール庭園と伴に、ラホールの城塞とシャーリマール庭園としてユネスコ世界文化遺産に登録されている。
ラホール城
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城内には今は無い、いくつかの建物の基礎部だけが残る。
ラホール城の最初の建設は発掘調査によると11世紀、イスラム王朝のガズナ朝時代以前と推測されているが、はっきりとは判っていない。
ラホール城
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裏側にある城壁にはシャー・ジャハーン門がある。
壁に開いた小さな窓はハト小屋。
ラホール城
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門と外壁には美しいタイル装飾が残っている。
植物をモチーフにした幾何学模様はイスラム美術様式のアラベスク。
ジャハーンギール廟
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ここはジャハーンギール廟。
ラホール城からラービー川を越えて北西へ4kに位置する。
ここは霊廟の西側に残るアクバルのキャラバン・サライ跡からの入り口の門。
ジャハーンギール廟
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キャラバン・サライ側から霊廟までは手入れの行き届いた庭園があり、水路も美しく配置されている。
ラホールをムガール帝国の都としたアクバル一世の息子、第4代皇帝ジャハーンギールが眠る霊廟。
ジャハーンギール廟
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白い大理石のミナレットと赤砂岩の霊廟。
丸屋根のドームが無いので平坦な印象を受ける。
ジャハーンギール廟
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霊廟内から入って来たキャラバン・サライ側の門の風景。
キャラバン・サライとは古くシルクロードの時代から存在する、交易路を行き交うラクダの隊商がオアシスで家畜も一緒に泊まれる宿の事。
ジャハーンギール廟
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霊廟前辺りから西、キャラバン・サライ側の門の東側の風景。
霊廟の赤砂岩はパキスタン国内では取れず、隣のインドから運ばれたもの。
アーシフ・ハーン廟
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ムガール帝国第5代皇帝はシャー・ジャハーン。
彼の愛妃は有名なインド、タージ・マハルに眠るムムターズ・マハル。
この霊廟は朽ちてはいるが、ムムターズ・マハルの父アーシフ・ハーンの霊廟。
ジャハーンギール廟から真西へ500m、キャラバン・サライ跡を挟んで反対側に建つ。
ワジールハーン・モスク
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ここはワジールハーン・モスク。
ラホール城から南東へ1kに建つ。
入り口イーワーンの風景。
ワジールハーン・ハーンは皇帝シャー・ジャハーンのお抱えの医者。
ワジールハーン・モスク
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中庭から入り口方向の風景。
モスク周囲には宿舎として使われた沢山の小部屋が取り囲んでいる。
ワジールハーン・モスク
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モスクで見かけた女の子。
女の子の後には広場の地下にある、イスラム初期に活動したイスラム修道者スーフィーの墓がある。
シャリマール庭園
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ここはシャリマール庭園。
ラホール城から真東へ6.5kほどに残る、タージ・マハルを建てた皇帝シャー・ジャハーンによる、皇族の保養所として造られた美しい庭園。
水路や池、噴水など、水を用いて涼しさを与えてくれる。
シャリマール庭園
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イスラム帽をかぶる筆者近影。
前述のラホール城と併せて、ラホールの城塞とシャリマール庭園としてユネスコ世界文化遺産に登録されている。
シャリマール庭園
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庭園内の池にあるテラスに並んで記念撮影の子供達。
地元の人達にとっても人気の場所なのだろう。
ラホール旧市街
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ラホールの旧市街を散策。
ラホール旧市街は城塞都市とも呼ばれてきた。
古く11世紀、イスラムのガズナ朝時代からゴール朝、モンゴル帝国、ティムール朝、ムガール帝国とラホールをめぐる興亡が繰り返され、その度に城壁と門で囲まれた。
ラホール旧市街
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ラホールの旧市街の風景。
現在のラホールには城壁はラホール城周辺など一部が残るだけになった。
ラホールの街はインドとの国境まで20k程と国境にある街。
ラホール旧市街
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ラホール旧市街にあったスパイス・香辛料のお店。
パキスタンではインドほどでは無いが、スパイスの効いたカレー風味の料理が多い。
ラホール旧市街
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こちらは穀物やナッツ類のお店。
狭い路地やアーケードを通ると、香辛料が何種類も混じったきつい香りがして、チョットくらっとする位。